第三者割当増資

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日本郵政と楽天は、資本・業務提携で合意したと発表しました。
日本郵政が楽天の第三者割当増資を引き受け、8.32%出資するとありますが、第三者割当増資って何?

株価に与える影響とか、メリット・デメリットに関し解説します!

第三者割当増資の概要

新たに発行した株式を特定の第三者(法人や個人)に引き受けてもらうことで資金を調達する方法だ。新株を引き受ける側の企業や個人は、引き受ける株式数や株価に応じて出資することになります。

通常は業務提携先、取引先、取引金融機関、自社の役職員など発行会社の縁故者に割り当てることから、「縁故者割当増資」「縁故募集」とも呼ばれることも多いです。

第三者割当増資のポイント

第三者割当増資を行えば、企業活動を円滑に進められるようになりますが、既存株主への影響が懸念されます。多くの株式を発行すれば、1株当たりの価値を下げてしまいかねません。

また、適正価格よりも低い株価で新株式を発行する場合は、株主総会の特別決議を経なければいけないとされています。

第三者割当増資を利用する場合は、得られる利点のほかに株主への影響や必要な手続きを把握しておきましょう。

第三者割当増資は、株価に影響を与えるスキームです。資金調達のために利用しようとする場合、株価に与える影響を把握して第三者割当増資を選択しましょう。

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第三者割当増資は、株主に対し不利

第三者割当増資は、1株利益を減らすため、株主にとっては不利になります。

例えばA社の株を持っています。1株当り利益は100円でしたが、それが第三者割当増資によって、1株あたり利益80円に減少するということです。

「新株式発行」とは、新たに株式を発行すること。
第三者割当というのは、不特定多数を相手にするのではなく、特定の者を対象にするということです。
第三者割当による新株式発行とは、特定の者に対して新たに株式を発行するということです。
今回のニュースでは、楽天が日本郵政グループのために「株」を発行するということです。

株を新たに発行するということは、株式数が増えるということです。
株式数が増えれば、1株当り利益が減少するのです。そう、あなたの1株当り利益が減少するのです。
このことを「希薄化(きはくか)」と言います。 1株当り利益が薄まるということです。

新たに発行する株式数が少なければ、影響は少ないです。例えば、既に 100万株発行している会社が、追加で 1万株発行したとします。今までの 1株当り利益が100 円であれば、新株式発行後の 1株あたり利益は100 ÷101=99円となり、 1円減るだけです。

第三者割当増資とは?

最初に第三者割当増資に関して最低限知っておくべき項目について解説する。

第三者割当増資の概要

第三者割当増資とは、新たに発行した株式を特定の第三者(法人や個人)に引き受けてもらうことで資金を調達する方法だ。新株を引き受ける側の企業や個人は、引き受ける株式数や株価に応じて出資する。

第三者割当増資の対象は、自社や取引先の役員、銀行、ベンチャーキャピタルなど、関わりの深い相手が大半だ。

第三者割当増資の目的

第三者割当増資の目的は主に3つだ。

目的1.資金調達

良好な関係を持つ第三者に新株を引き受けてもらうことで事業に必要な資金を増やせる。

目的2.他社との関係性強化

原則保有する株式の割合が多いほど、株式会社に対する権限(議決権)が強くなる。つまり、第三者割当増資により新株を付与することで相手企業に一定の議決権を与えられるわけだ。

相手企業に自社の議決権の一部を持ってもらい、経営に参画してもらうケースは少なくない。このように、新株の付与によって相手企業と関係性を強化することも第三者割当増資の目的といえる。

目的3.M&Aの実施

議決権株式の保有数が過半数を超えると役員の選任・解任などを普通決議により独断で行える。また、3分の2以上であれば定款の変更や解散といった重要事項も独断で行える。

つまり、第三者割当増資により、過半数または3分の2以上の発行済株式を相手企業が保有する形にすれば、実質的に経営権を譲渡できる。マイナーであるが、この方法でM&Aを実施するケースも散見される。

 

公募増資や株式譲渡との違い

第三者割当増資と類似する手法である公募増資と株式譲渡の違いを簡単に確認しておく。

まず、資金調達における第三者割当増資と公募増資の違いは、株式の引受先にある。特定の企業や個人に新株を引き受けてもらう第三者割当増資とは違い、公募増資では不特定多数の投資家に新株を引き受けてもらう。

M&Aの手法としての第三者割当増資と株式譲渡の違いは、株式の取得割合と譲渡する株式の種類だ。株式譲渡は発行済株式を原則すべて相手企業に渡す形で経営権を移転する。

一方で第三者割当増資は、新株を相手企業に引き受けてもらうため、既存株式は自社経営陣やほかの株主が引き続き保有する。

したがって、完全に経営権を移転する場合は株式譲渡、会社経営に引き続き携わる場合は第三者割当増資が適している。

第三者割当増資のメリット

事業の拡大

第三者割当増資は資金調達として非常に有効的な手法であり、第三者割当増資を活用して資金調達することによって、会社の運用資金の基盤を大きくすることができます。

会社に資金力があれば、新しい事業に投資したり、商品開発に投資したりなど、会社の事業を拡大するスピードが加速されます。

株主との関係性の向上

第三者割当増資の特徴として、既に取引のある企業や銀行、また社内の役員や従業員など、会社との関連性が高い第三者に株式を引き受けてもらいます。

そのため、双方一丸となって業績向上を目指すようになるので、安定した信頼関係を築くことができます。

税金が発生しない

M&Aを目的に第三者割当増資を利用する場合、会社の資本金が増資されて、会社の経営権を買手会社に渡すことになりますので、既存株式を譲渡するわけではないため、税金は発生しないというメリットがあります。

第三者割当増資のデメリット

第三者割当増資による株式の希薄化

株式数を増加させ、新しい第三者に新株を引き受けてもらうということは、これまで支配権を持っていた既存株主の持株比率が低下するということになります。

既存株主の持株比率が低下してしまうと、会社経営においての意思決定などに影響してくる可能性があります。

第三者割当増資によって持ち分が少なくなる既存株主を守るため、2009年に上場企業向けに東京証券取引所は「25%ルール」「300%ルール」を設けました。

「25%ルール」「300%ルール」は、第三者割当増資をすることによって、「増資後の株式の議決権数/増資前の発行済株式の議決権総数」が25%もしくは300%を超えないという制限です。

25%を超えた場合、株主総会にて株主の意思確認手続きを行います。一方、300%を超えた場合、株主を守ることが難しいという理由から原則は禁止となっていますが、株主および投資家の利益に侵害するおそれが少ないと認められた場合を除いて、上場廃止のペナルティが課せられます。

増資後の資本金額によって増税の可能性

第三者割当増資することによって、増資後の資本金額によって増税の可能性あります。

税率が変わる資本金額は、「1,000万円以上」と「1億円以上」が基準になっています。

 

まとめ

今回の楽天と郵政の提携はどのようなメリットがあるでしょうか。

日本郵政の増田寬也社長は、「全国の郵便局と物流ネットワークをもつ日本郵政にとって、デジタルのそのノウハウをもつ楽天は最高のパートナー。今回の提携は、両グループの関係を強化し、幅広い提携の原動力になっていく。デジタルとリアルを補う双方の特徴を組み合わせて、事業シナジーを出し、お客様の利点を生み出していく」と説明しました。

私も、楽天経済圏で生活しているので、今後の展開が楽しみです。
楽天モバイルの通話エリヤの拡大も今後拡大していくと思います。
全国に展開している郵便局を活用し、楽天モバイルの拡販を図れば、かなりのシェア拡大につながるのではないかと考えます。

今後、両社のサービス向上に期待していきたいです。


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